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DAW環境向けマスタリングの他のメリット

前回『DAW環境向けマスタリングについて』で、
簡単にこの方法の説明とメリットを書きました。

今回はこの方法の別のメリットを書いてみたいと思います。


現在studio dubreelにくるアーティストやトラックメイカーで、
自分で録音やMIXをやっている方に『DAW環境向けマスタリング』が人気がありますが、
それはイメージを崩さず、しかも効率よく音源の質を上げる事ができるからだと思います。



前回も説明しましたが、このマスタリングは、
アーティストがDAWで行ったMIXを、トラックごとにエフェクト処理やオートメーション処理はonの状態で書き出してもらったものを素材としてマスタリングしていきます。

オートメーションやインサートエフェクトの処理後のトラックを書き出してもらうのは、
protoolsに並べた時点でアーティストが作ったMIX、になっていなければいけないからです。

そしてこれらの各トラックを、アナログの領域で音を混ぜて2MIXにして、その後音作りを行っていく訳です。 音を混ぜるとはいっても基本的にはバランスをいじる事はありません。

ただ、素材をもらった段階では、protoolsにそれぞれの素材が単純にずら~っと並んでいる状態ですから、 やろうと思えば、通常のMIXで行う作業は全て行うことが出来るわけです。
例えば、各トラックにコンプやEQ処理を施したり、一部分レベルが大きい場所をオートメーションでさげる、 っといった事も可能な訳です。



通常スタジオにMIXを依頼する場合ですと、マルチの素材を持ってきて、
エンジニアにイメージを伝え音を作っていく事になります。
この方法はもちろん高いレベルのMIXを作っていけるので満足してもらえますが、
素材やアレンジの出来によっては、時間もそれなりにかかってきます。


しかし『DAW環境向けマスタリング』の場合、
MIXとマスタリングの良いとこ取りな面があるので、MIXより低コストで仕上げる事ができます。

例えば自分では、VOの処理とKICK&BASSの処理がうまくいかないTRACKがあった場合でも、 VO.KICK.bassのトラックのみ完全に何も処理していないものを持ってきてもらい、
その部分のみこちらで音作りやエフェクト処理などを行います。
他の部分は自分でやってきてもらい完成している訳ですから、通常のMIXより時間が少なくできます。


苦手な部分や難しい部分のみエンジニアにまかせるっといった感じでしょうか。


これは現代のデジタル環境の恩恵があってこそ、可能な方法だと思います。
私は基本的にアナログ大好き人間ですが、
こういった方法はデジタルの本領が発揮できる一面だなっと思っています。

それでは。
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by dubreel  at 03:44 |  MIX&マスタリング |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

DAW環境向けマスタリングについて

studio dubreelでは、
通常のMIXやマスタリングに加え、
『DAW環境向けマスタリング』を 行っています。


ただスタジオを訪れるアーティスト等からは、
どういったものか分かりにくいっといった意見が多いので、
BLOGの方で分かりやすく説明しておこうと思います。


studio dubreelのDAW環境向けマスタリングとは、
一言でいえばMIXとマスタリングの中間のようなものです。

通常のマスタリングでは2MIXにしたものを素材としますが、
この方法ではマルチの素材を持ってきてもらいマスタリングしていきます。
マルチ素材とは言っても、スタジオにMIXを依頼する際に持ち込むようなイジっていない素材ではなく、 DAW内部でMIXが完了しているものを、トラックごとに書き出してもらい(トラックごとのエフェクト処理やオートメーション処理も行った状態で)持ち込んでもらう感じです。

つまり持ってきてもらったマルチ素材をprotoolsに読み込み、そのまま再生したら完成のMIXが聴ける状態ですね。


下のような順序で作業します。
---------------------------------------------------------------------
protools(マルチ素材,24bit/48k~96k等)→アナログMIXER→アナログCOMP→DAT
DAT→protools(2MIX,16bit/44.1k)→wav.file→マスターDISC ---------------------------------------------------------------------
※→(矢印)は全てアナログで接続している状態です。




●この様な方法をとるのには2つ理由があります。

1つは、DAWソフト内部で音を混ぜるより、アナログの質の高いMIXERで音を混ぜた方が、
音質的に優れている事です。特に音数が多いTRACKなどではより違いが出ます。
ただし使うアナログ機器はマスタリングで使えるグレードのもので、
電源やケーブルにも質の高いものを使う必要があります。

もう1つの理由はサンプリングレートやビットレートを、
内部の演算でダウンコンバートしない方が音質的に有利な事からです。
例えばprotoolsを24bit/96kで再生していても、それをアナログで出力して、
別のマスターレコーダ(DAT)に録音するため、計算でビットを変換することは行わなくて良くなります。

聴き比べてみれば分かりますが、
PC内部演算でコンバートしたものは特有の音の変化があり、
それは心地よくない変化なんですね。
アナログでビットを変換したものに比べると、空間も感じられにくく解像度も低くなる印象です。



通常のマスタリングより少し時間が多くかかりますが、
わざわざ手間がかかるだけの価値ある音に変わります。

うちに来るトラックメイカーやアーティストで一度このマスタリングをされた方は、
次からは必ずそれを指定してもらえるので、やはりこのマスタリングの音質を気に入ってもらえるんだと思います。


ざざっと方法とメリットを説明しましたが、
次回の記事で、他にもあるメリットを説明してみようと思います。
それでは。






by dubreel  at 10:49 |  MIX&マスタリング |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

dubreel

Author:dubreel


レコーディング/マスタリングスタジオ「studio dubreel」のBLOGです。

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