2013/05/24
音楽セミナー『mp3ってほんとにいいの?』をやってきました。

5/17にKORG、OTAI RECORD、studio dubreelの3社共同で音楽セミナーを行い、私は講師で参加してきました。
デジタル時代で当たり前の様に使っている音楽ファイルのフォーマットについて、下記の様な流れで基本的な部分から制作サイドの視点まで織り交ぜつつ、なるべく誰にでも分かりやすいレベルに掘り下げて話をさせてもらいました。
●音とは?(空気の波等~)
●音の記録方法(マイク→電気信号。アナログメディア等)
●音のデジタルでの記録方法(非圧縮wav,aiff DSD)
●mp3の圧縮方法
●実際の生録音デモ(mp3,wav,dsd等の異なるフォーマットで生演奏録音後、聴き比べ)
●制作サイドからのサンプリングレート/bitレート考
●質問コーナー
場所はKORG直営のリハーサルスタジオSTUDIO EXTREMEで行いました。キャパの関係で定員20名だったのですが、あっという間に定員まで応募があった為、増員して最終的には40名ほどの方に集まっていただきました。ありがとうございました。

セミナーはOTAI RECORDようすけ氏との対話形式で行いました。私はセミナー自体、今回の様にしっかりしたものは初だったのですが対話形式だったので非常にやりやすく、またお客さんにとっても分かりやすいものになったと思います。

基本の流れは先ほどあげた項目や流れは決めていたのですが、話す内容は2人ともに即興で行ったので、個人的には各項目のペース配分や技術的な話と力抜いた話の時間軸的な割当バランス等、こうしたらもっと良かったという点はいくつかありましたが、最終的にセミナーに来ていただいた人に伝えたい事は伝えられたので満足しています。
また来ていただいた方々に分かりやすかったという声をたくさんもらえた事も非常に嬉しかったですね〜。

また今回は実際に『DSD5.6Mh、PCM192kh/24bit、PCM44.1kh/16bit、mp3/128kbps』の4種類のフォーマットで生演奏を録音して聴き比べを行いました。楽器はトルコの民族打楽器であるダラブッカを使いました。
この楽器をセレクトした理由は、民族楽器は倍音成分が比較的多いため今回の様な試聴に適している点、2MIXの様に様々が楽器が入っている音源よりもソロの方が細かい音の違いが分かりやすい点、自分がこの楽器のプレイヤーである点…(笑)、の3点です。
結果的にはセミナー前半で説明したフォーマットの記録方式や音の傾向が実際の音でイメージ/体感できた、良い試聴になったと自負しています。もちろん座る席によってリスニング環境が異なるので厳密な試聴実験にはなっていないのですが、録音時もモノラルにして定位の条件などはなるべく排除したこともあり、お客さんからの感想も『違いが良く分かった』という意見が多かったですね。

私にとっても様々な面で勉強になった良い機会となりました。 またセミナーの機会や需要があれば、今回の様に不特定多数の方と情報をシェアできたらなぁと思っています。
今回セミナーに参加してくれたお客さん、そしてKORG、OTAI RECORDのスタッフの皆さん、
本当にありがとうございました。